第2章『いざアニソンバーを開業するために』

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~運命の物件~ 晴れて会社も作り、不動産屋さんにも物件をきちんと紹介してもらえるようになって数日後。友人の紹介で春吉(西中洲)にある小さなカウンターバーを紹介してもらいました。 国体道路という大きな道路の通り沿いにある、雑居ビルの3階の端テナント。居抜き物件で製氷機や冷蔵庫付きで現状回復義務などはなし。希望予算のギリギリ、共益費込みの8万5千円の家賃。今までみた物件のどこよりも場所がよく、看板も置ける。ネットで見てたけどこんな物件なかなかない!すぐに『ここで自分のお店をしよう!』と決意できました。 自信を持って当時の私は物件を決めていますが、バーで働いた経験はなく、またバーを巡った経験もなく、全て古本屋で購入した本の知識しかありません。当たり前ですが普通に開業するならバーで働いたり、飲みに行くのは必須だと思います。そしてこのバーに対する全くの無知がこの後、バー業界ではあり得ない金額設定やメニュー作りのもとになります。 ~メニュー作りとお酒~ とにかく食費にすら困っていた私はお酒を買っと飲んだり、外食すらままならない人でした。なので、自分がどこまでお酒を飲めるのか、全くわからない状態でした。前店のお酒をごっそり頂けたので、リキュールの味見などでいろいろ飲んでみたものの嫌いなものはなく、顔も赤くもならず、酔うこともなかったのでとりあえず営業はできると確信しましたw メニューはアニメのキャラクターをイメージしたオリジナルカクテルやオーソドックスなカクテルまで最初は30種類くらいでメニューを作りました。ちなみにこの頃はリキュールの瓶がなかなか覚えられなくて、ジンとウォッカを間違えたりしてました。そして前店のオーナーであり、見兼ねていろいろ手伝ってくれた縁で今では福岡店マネージャーの川波さんにお酒のことはアドバイスをもらいながら、メニューが完成。 その日に全て試飲。冷静に考えて30杯くらいとかなり飲みましたが全然酔わなかった。生まれて初めて毎日夢中になってやりたいこと、やらなきゃいけないことに溢れていて本当に必死で楽しくて、悔しくて、といろんなことに体当たりしていけました。image=510644737.jpg
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