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女の子はとんがり帽子を被り,小さな杖を手にしドアを開け雨の中へと駆け出す。
そして雨天を見上げれば,杖を掲げ,少しでも可愛くしたいとピンク色のリボンで蝶々結びがひらひらと杖の先で動く。
ひと呼吸すれば女の子は声を雨に向かって高らかにあげた。
『さあ,雨よ,ピンク色になぁあ,れっ!』
すると,透明だった雨がピンク色に変わった。
『やった♪わあ,綺麗♪』
ピンク色の雨が降る中,嬉しそうに跳ねると,水たまりもピンク色に変わっていくのも気付いた。
『へへっ♪雨に色を付けるなんて,わたしって天才♪…そうだ!』
女の子の想像力は絶えない。
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