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「――というのが今回書いた短編小説なんだがどうだろうか」
読み終わり顔を上げた俺に目の前の友人は、すかさず感想を求めてきた。
「なんというか…お前いつもこんなこと考えてんのか?」
「失敬な。こんなこととはなんだ」
「いや、話がフィクションなのはわかるけど、やっぱ内容自体はお前の考えてることなんだろ?」
「ははは、安心しろ。私はまだ『死ぬことの方が怖い』と思ってるよ」
俺の心配を笑い飛ばす友人だったが、その答えは俺の心配を増長させるのには充分だった。
「お前の生きる理由はやっぱりそれなんだな」
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