三、ジャンピングアタック(空振り

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一応、性的な、エロイ雰囲気を出したつもりだったんだけど。 普通、ノンケの男ならはだしで逃げ出すし、女ならウキウキしちゃうと思うんだけど。 「丞爾くん、私のこと好きなのかしら」 勝手に運転席に座っていた直澄には目もくれず、助手席に座ると独り言をこぼす。 ありえるわ。彼、先日、私の肌が綺麗だって言っていたものね。 「なあ、ランチどこがいい?」 「ちょっと。たらしでしょ。自分で考えなさいよ」 「じゃあ、そば」 「そばは駄目。忘れてたわ」 「この野郎。舌入れてチュウすんぞ」 直澄のセクハラを片手で追い払い、BGMを消すと、私は麻琴ちゃんに電話をした。 『ほい』 「あら、麻琴ちゃん。今、お昼かしら。あのねえ、夜ご飯いらなくなっちゃったんだけど」 『えー! そばがいいって言ってたじゃん。もうそばの麺、寝かせてるよ』 いやだ。麻琴ちゃんったら、麺手作りなの? それはすごく食べたい。
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