三、ジャンピングアタック(空振り

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「ごめんなさいね。埋め合わせにケーキ買って帰るから」 『何時に帰るの?』 「うーん。もしかしたら、朝帰り、かな。きゃっ」 『ジョージさん? だったらいいよ! やっちまいな!』 一応、私にプロレス技で結婚迫ってきた子のくせに。 なぜ私が男とエッチしてもいいのよ。 Goサインをもらったので、一応お礼を言いつつ電話を切った。 「今の、例の幼馴染ちゃん?」 「そうよ。私が手塩にかけて育てた、世界で一番の可愛い子ちゃん」 「紹介してよ」 「直澄は駄目。死んでも嫌。会いたいとかいうなら、あの子かあんたを監禁してやるわ」 同じ空間に存在するのも許せない。 「もー。俺はいまいち、お前のキャラがわからん。キャラブレしずぎだろ」 「そお?」  行先もつげずに、直澄は走り出す。海沿いに向かっているということはいつもの、ホットサンドが美味しいお店だとわかる。 「まあ、分からないなら、オネエでバイの業平しゃちょーのままでよろしくね」
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