四、休憩タイム

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高級な家具や清潔で広い部屋、ブランド品で統一されたノベルティ。 一流のものばかりなのはわかるけど、業平の寝ているベットやドレッサーの方が高級そう。 「あ、でもガラス張りのお風呂にバラの花びらが浮かんでるのはすごいかも」 「こっちにもドンペリが冷やしてありますよ」 「お二人とも。今からコースでお肉料理も来るから。落ち着いてちょうだい」 「ホテルのスイートルームでご飯をおごってくれるためにここに呼んだの?」 私が興奮して聞くと、なぜか曖昧に業平は微笑む、カバンからファイルを取り出した。 「私が丞爾くんに確認したかったから、ホテルに呼び出したのよ。朝まで帰らないつもりだった」 「え、俺とここに? なぜですか」 不思議がるジョージさんに、業平がファイルを手渡した。 「貴方に、このファイルを渡すために」 いつぞや、業平の家のホストに投函されていたファイルだ。 私はちらっとしか見ていないけど、ジョージさんの個人情報で膨れ上がっているファイルは不気味で怖い。 「これ、なんですか」 ソファに座らされたジョージさんが、その黒いファイルを見る。 開いた瞬間、いつもの穏やかな顔が、眉間にしわを寄せて険しくなった。 「これ、俺の家族とか名前とか出身高校とか書いてます、けど……」 「そうみたいね。見たら悪そうだったからすぐに閉じたから、中身は見てないわ」 ほんとよ、となぜか私を見る。 ので私ははいはいと、頷く。 「これ、どうしたんですか?」 「分からないの。急にポストに投函されてね。うちの親の仕業じゃないって分かったから、貴方の方が分かるかなって」
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