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「ちーちゃん、丁度いいところに!!こっちがお友達?斎藤君だっけ?早速で悪いんだけど、大吾くんが来るはずだから一緒に、撮影機材の準備をよろしく。
ちーちゃんは、とりあえず、そこの資料の分別ね!!」
有無を言わせぬまま、姉はそう言うと、部下を連れて倉庫になっている部屋に走っていった。
姉は今日も通常運転のようだ。
茫然としている斎藤君に声をかける。
「姉が挨拶もしないでゴメン。……今日からってことになっちゃったけど大丈夫?」
「あ…、ああ、大丈夫だ。」
「じゃあ、制服汚しちゃうと困るから、ブレザー脱いでこれ着ておいて。」
事務所スペースに置いてあった、パーカーを渡した。
僕のだけど、洗いたてだから大丈夫のはず。
斎藤君が脱いだブレザーを受け取って、ハンガーにかける。
そうしているうちに大吾さんが着いて、斎藤君を紹介した。
「えっと、僕のクラスメイトで今日からバイトで入る事になった斎藤理君です。」
「ああ、こき使っちゃうと思うけどよろしくな。」
「よろしくお願いします。」
斎藤君は深々と頭を下げた後、大吾さんに「いくぞ」と言われて車へ機材を取りに行った。
僕のバイトじゃないのに少し緊張していたんだろうか、息がつまったようになっていたようで大きく息を吐いた。
ぐちゃぐちゃになっている会議スペースの資料を整理して、クリップでとめて、クリアファイルに仕舞った。
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