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ついでに、戦場のようになっている事務所スペースの掃除も始めた。
斎藤君は大丈夫かな?彼は器用な所があって特段心配はしていないけど、それでも気になる。
まあ、大吾さんについているから安心だ。姉よりはきっとマシ。そう思いながら掃除を続けた。
粗方片付いたころ、姉が一人で戻ってきた。
大変そうだったのは何とかなったんだろうか?そう思った時、姉にガシリと肩を掴まれ
「ちーちゃんの出番よ!!」
と言われた。
「忙しいから、また炊き出し?」
と聞くとぶんぶんと首を振って姉は叫んだ。
「ソウにって急ぎの仕事が入ったの!!化粧品メーカーとのコラボなんだけど、服はうちのを使っていいって言われていて…。このチャンスは絶対に逃せないの、お願いちーちゃん。」
痛いほどに肩を掴まれたまま完全に座った目で言われる。
いくら急ぎって言ったって今日受けて今日撮影っていくらなんでもおかしいって素人の僕にも分かる。
さすがに至近距離に顔があったのと一緒に暮らしている事もあってか、僕が眉根を寄せているのに気がついて姉はため息をついた後、今度はハイテンションではなく普通に話出した。
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