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「とりあえず、素肌できてちょっと撮ってみるから。」 と言った。 着替え終わった時丁度姉も来た。 「姉さん、パンツこんな感じでいい?それとももっとルーズな感じの方がいい?」 ジーンズの腰の部分を指さしながら言った。 姉は僕の頭からつま先まで眺めた後 「テーマが野生なのよ。だからもう少し着崩した方がいいんだけど…。うーんそのトップすで着崩すって言ってもね……。とりあえず、上脱いで、ジッパー外してその格好で撮影初めようか。髪やったら別のトップス見つくろってくるから。」 そう言いながら、僕の髪の毛をいじり始めた。 ◆ 「睨みつけるようにしてみて。」 そう大吾さんに言われ、レンズを睨みつける。 「ぶっ、ふはっ。にらめっこじゃないんだから…。」 「へ?今僕そんな変な表情してましたか?」 ツボに入ってしまったらしく大吾さんは暫く笑った後、「うーん、じゃあ、少し話しでもしながら撮ろうか」と言った。 「学校はどう?楽しい?」 「え?はい、少しだけど友達?も出来ました。」 「へえ!あの斎藤君もその一人?」 「はい、そうです。理科の実験の班とかが一緒なんですよ。」 話している間も、カシャカシャとシャッターを切っていく大吾さん。 「髪の毛かき上げてみて。」 「はい。」     
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