555人が本棚に入れています
本棚に追加
/117ページ
「とりあえず、素肌できてちょっと撮ってみるから。」
と言った。
着替え終わった時丁度姉も来た。
「姉さん、パンツこんな感じでいい?それとももっとルーズな感じの方がいい?」
ジーンズの腰の部分を指さしながら言った。
姉は僕の頭からつま先まで眺めた後
「テーマが野生なのよ。だからもう少し着崩した方がいいんだけど…。うーんそのトップすで着崩すって言ってもね……。とりあえず、上脱いで、ジッパー外してその格好で撮影初めようか。髪やったら別のトップス見つくろってくるから。」
そう言いながら、僕の髪の毛をいじり始めた。
◆
「睨みつけるようにしてみて。」
そう大吾さんに言われ、レンズを睨みつける。
「ぶっ、ふはっ。にらめっこじゃないんだから…。」
「へ?今僕そんな変な表情してましたか?」
ツボに入ってしまったらしく大吾さんは暫く笑った後、「うーん、じゃあ、少し話しでもしながら撮ろうか」と言った。
「学校はどう?楽しい?」
「え?はい、少しだけど友達?も出来ました。」
「へえ!あの斎藤君もその一人?」
「はい、そうです。理科の実験の班とかが一緒なんですよ。」
話している間も、カシャカシャとシャッターを切っていく大吾さん。
「髪の毛かき上げてみて。」
「はい。」
最初のコメントを投稿しよう!