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撮影が終わるころには深夜になっており、日付は翌日となっていた。 夕御飯も勿論食べれてない。 斎藤君はさすがにもう帰ったよね……。 姉と大吾さんは撮影したデータをパソコンで確認している。 「わぁ!!ちーちゃん今回色っぽいわねぇ。」 はしゃいだ声で姉が言った。 僕も画面を覗き込んだけど良くわからない。 「ああ、千年君、恋をしてるみたいだしな。」 「へ!?何言ってるの?大吾さん。」 言われた事の意味が分からず思わず変な声が出る。 「この表情してるの、大体が斎藤君の話をしてる時だよ。千年君気がついてないの?」 斎藤君の話をしている時の表情? 何を言っているんだ。 ドクドクと心臓が早鐘を打つ。 僕が斎藤君の事をどう思ってるって、それは……。 それは……。 一瞬体中の血が沸騰したかと思った。 「やーだ、ちーちゃん顔が真っ赤よ。」 姉がクスクスと笑いながら言った。 今度はざあっと体中が冷えたようになる。 小刻みに指先が震え、頭がガンガンする。 「ちょっ!!どうしたの!?今度は顔が真っ青よ!?」 姉が慌てる。 「気持ち悪い。」 うん、気持ち悪い。 折角できた同性の友達に対してこんな感情を抱くなんて気持ち悪い。 僕はそのままうずくまってしまった。
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