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結城さんは、フリーのカメラマンで、主に風景写真を撮っているらしい。 「千年くん久しぶり。」 「大吾さんもお久しぶりです。」 どちらかというと人見知りをする僕だけど、大吾さんは、キョドって変な反応をする僕を笑って許してくれて少しずつ仲良くなれた。 「ちーちゃんこっち。」 姉さんに呼ばれて、奥の一室に入った。 そこは灰色のシートのようなものが壁からたらされてそのまま床にひかれていて、それ以外に大きなライトのようなものがいくつか置いてある部屋だった。 「はい、ちーちゃんここに立って!!」 姉に促され、灰色のシートの上に立つ。 大吾さんが、持ってきたカバンからカメラを取り出したところでまできて初めて状況のおかしさに気が付いた自分の鈍感さを呪ってやりたい。 「お姉様、これは一体どういうことでしょうか…?」 おろおろを通り越して完全にパニック状態で姉に聞く。 「うちみたいな駆け出しの予算じゃ中々いいモデルが雇えなくって、ちーちゃんイメージ通り完璧に着こなしてくれて!!姉さんうれしい!!ほら、ちょっと見下ろす感じでポーズ取って!!」 嵌められた。 そう思ったけど、姉は怖い。今更逃げ出す事もできず言われた通りにする。     
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