第６話 神から与えられた権利

僕に出来る事

「ちょ、ちょっと・・・、
　階段(かいだん)から落(お)ちたって・・・、
　祐人(ゆうと)大丈夫(だいじょうぶ)なの？」

『え～？大丈夫(だいじょうぶ)大丈夫(だいじょうぶ)！
　そんな酔(よ)って無(な)いから～っ！』

「アンタじゃなくて祐人(ゆうと)よっ！
　怪我(けが)とかして無(な)いの？」

『え～？祐人(ゆうと)く～んっ、元気(げんき)ですか～っ！』

加奈子(かなこ)の呼(よ)び掛(か)けに、

『元気(げんき)で～すっ！』

と答(こた)える祐人(ゆうと)の声(こえ)に、
土門(どもん)達(たち)の爆笑(ばくしょう)が続(つづ)く。

どうやら無事(ぶじ)のようだ。

『アハハハハ！祐人(ゆうと)～！
　腕(うで)が変(へん)だ～！
　ギャハハハハハハッ！
　ブラブラしてる～っ！』

無事(ぶじ)じゃ無(な)かったあっ！

「腕(うで)折(お)れてんじゃ無(な)いのっ？
　救急車(きゅうきゅうしゃ)呼(よ)びなさいよっ！」

『大丈夫(だいじょうぶ)だって～、
　歩(ある)けるから～！
　アハハハハッ！』

そう言(い)う問題(もんだい)じゃねえよっ！
この酔(よ)っ払(ぱら)いがあっ！

「今(いま)行(い)くわっ！そこ何処(どこ)なのっ？」

『え～？風見鶏(かざみどり)の前(まえ)の陸橋(りっきょう)。』

そこまで聞(き)いて通話(つうわ)を切(き)った。

「ゴメン凛斗(りんと)！緊急事態(きんきゅうじたい)だから行(い)くね！」

「詩夜璃(しより)さん早(はや)く行(い)ったげて！」

私(わたし)は慌(あわ)ててアジトを飛(と)び出(だ)した！