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「あれ?
今、入ってった男の子って、
・・・リンクじゃないかしら?」
白城夫妻が入ってったファミレスを、
双眼鏡で覗き込んでたお嬢さんが、
そう言いながら俺に双眼鏡を渡す。
双眼鏡を覗き込んで中の様子を窺う。
白城夫妻のテーブルに、
お嬢さんが言ってた男の子が座る。
「ありゃリンクですね・・・。
これで二回目ですね会うの、
・・・一体何の用だ?」
読唇術でも使えりゃ良いんだが・・・。
「リンクも白城武尊が怪しいって、
気付いてるんじゃないの?」
そう言いながらお嬢さんが双眼鏡をもぎ取ってった。
「そいつぁどうですかね?
武尊さんが居るから囃音さんは大丈夫って、
アッシに言ってるくれえですからね。
よっぽど外面は良いみてえですよ、
あの腐れ元ホストは・・・。」
「まだまだ子供だしねリンクは。」
「おっと!電話だ。
・・・御前から?」
慌てて姿勢を正して出る。
「望月です。」
『源治か?』
「へい。
御無沙汰しておりやす。」
御前直々の電話なんて余程の事だ。
かなりヤバイ事態が起きてるに違いねえ・・・。
『舞も一緒に居るのか?』
「へい。
お隣にいらっしゃいやす。」
『そうか!そうか!カッカッカッ!』
・・・?
・・・機嫌が良いみてえだな?
「それで御前。
・・・御下命は何で御座いやすか?」
『電話じゃアレじゃから、
お前達ワシの屋敷に来い。』
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