魔女退治

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『アンタは・・・俺等(おれら)(ねえ)ちゃんだ。』 (わたし)にそう()ってくれ、 (わたし)(まえ)()った(かれ)は、 空手(からて)前羽(まえば)(かま)えを()る。 お(にい)ちゃんが(わたし)(おし)えてくれた、 空手(からて)防御(ぼうぎょ)(かた)・・・。 その(とき)のお(にい)ちゃんの背中(せなか)と、 (かれ)背中(せなか)(かさ)なり・・・、 「お(にい)ちゃん・・・。」 その言葉(ことば)(くち)からこぼれた。 「テメエから(ころ)してやる・・・。」 武尊(たける)右手(みぎて)にナイフを(にぎ)り、 ジリジリとにじり()って()る・・・。 「囃音(はやね)さん・・・、  何発(なんぱつ)くらい()れときます?」 突然(とつぜん)その(かれ)()かれて、 (なん)(こと)()かれたのか(わか)らない(わたし)は、 「え・・・一発(いっぱつ)・・・?」 とりあえずそう(こた)えたら、 「龍成(りゅうせい)(くん)十発(じゅっぱつ)よ!」 静磨(しずま)さんの(いもうと)真璃(まり)さんが、 勝手(かって)(かず)()やして()う。 「了解(りょうかい)っす!」 龍成(りゅうせい)(くん)がそう返事(へんじ)をすると、 「余裕(よゆう)ぶってんじゃねえぞガキいっ!」 武尊(たける)怒鳴(どな)りながらナイフを()るう! 「(おれ)人格(じんかく)()わってっからなあっ!」 龍成(りゅうせい)(くん)気合(きあ)いを()れるように(さけ)び、 武尊(たける)右手(みぎて)左手(ひだりて)()(なが)し、 そのまま(ふところ)()()鳩尾(みぞおち)に、 (みぎ)正拳突(せいけんづ)きを(たた)()む! 「グハッ・・・!」 武尊(たける)(うご)きが()まる・・・。 「オオオオオオオオッ!」 雄叫(おたけ)びを()げながら、 武尊(たける)正拳(せいけん)連打(れんだ)()びせ、 「セリャアッ!」 (とど)めとばかりに(みぎ)(まわ)()りを、 武尊(たける)頭部(とうぶ)(たた)()んだ!
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