29人が本棚に入れています
本棚に追加
/157ページ
「あっ!生配信始まったよっ!」
凛斗が叫ぶように言った。
「嘘っ!昨日やったばかりなのに?」
思わず大声を出す私。
慌てて凜斗の側へ行き、
パソコンを覗き込む私達。
『今日ノ眠リ姫ハ、コノ人ダヨ~!』
そう言って十三番目の魔女が、
カメラの前から退くと、
顔に布が掛けられた状態の人物が、
ベッドに横たわっていた。
ベッドの傍らには点滴の装置が、
やはり置かれていて、
装置から伸びたチューブが、
被害者の腕に刺さっている。
『皆ガ優秀ダカラ、
今回ハ難易度アップ~!
制限時間ハ一時間ダヨ~!
ソレジャ~!スタート~!』
そう言って魔女は姿を消した。
「こんなの・・・、判る訳無いじゃないっ!」
私は叫んでいた!
窓が映ってないのだ!
窓から見える景色で、
大他所の場所を推定するのに・・・、
これでは場所の特定なんて・・・、
出来る訳が無い!
「警察が運営に発信源を、
特定させてから現場へ到着するまで、
今まで平均何分かかってる?」
守屋が凛斗に聞く。
「一時間半位・・・。」
凛斗が力無く答えた・・・。
「・・・間に合わない。」
その事実に絶望する私・・・。
最初のコメントを投稿しよう!