贈り物

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守屋(もりや)嬉々(きき)として(くるま)(あら)っている。 結局(けっきょく)(ことわ)()れずに、 (くるま)(ゆず)()ける(こと)になった・・・。 「()ろこの(かがや)きを・・・。  まさに頬擦(ほおず)りをしたくなるような宝石(ほうせき)(かがや)きに、  (まさ)るとも(おと)らぬ光沢(こうたく)・・・。」 洗車(せんしゃ)出来映(できば)えを、 恍惚(こうこつ)()みを()かべながら、 自画自賛(じがじさん)している守屋(もりや)・・・。 自分(じぶん)(くるま)()しがってたもんな~。 「田切(たきり)囃音(はやね)・・・、  彼女(かのじょ)には名誉(めいよ)幹部(かんぶ)称号(しょうごう)を、  授与(じゅよ)せねばならんな・・・。」 「いい迷惑(めいわく)だから()めなさいっ!」 守屋(もりや)戯言(たわごと)にツッコミを()れながら、 囃音(はやね)さんがあの(とき)()った言葉(ことば)を、 (おも)(かえ)す・・・。 『(みんな)との出会(であ)いは、  お(にい)ちゃんが最後(さいご)にくれた、  (おく)(もの)だと(おも)えるの・・・。  だからこの出会(であ)いを大切(たいせつ)にしたいの・・・。』 (そら)見上(みあ)げながら、 その言葉(ことば)(おも)(かえ)す・・・。 (わたし)守屋(もりや)(かた)(たた)いて、 こう提案(ていあん)してみた! 「ねえ天気(てんき)()いし、  凛斗(りんと)()れてドライブしようよ!  囃音(はやね)さんも(さそ)ってさ~!」
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