神から与えられた権利

3/11

29人が本棚に入れています
本棚に追加
/157ページ
「・・・(たし)かに(へん)ね。」 草太(そうた)さんは全身(ぜんしん)マヒのはずよね・・・。 音声認識(おんせいにんしき)手入力(てにゅうりょく)()()える、 必要(ひつよう)なんて()いわ。 囃音(はやね)さんがパソコンの電源(でんげん)()れて、 パスワードを手入力(てにゅうりょく)していたのだとしたら、 (にい)さんに解除(かいじょ)(たの)必要(ひつよう)()い。 「あ、手入力(てにゅうりょく)だったんですか?  (わたし)(あに)がマイクで解除(かいじょ)してたから、  てっきり(こえ)じゃないと(ひら)かない(もの)だと、  (おも)ってました。」 そう()って()れて(あか)くなる囃音(はやね)さん。 「普通(ふつう)音声認識(おんせいにんしき)解除(かいじょ)なら、  手入力(てにゅうりょく)自体(じたい)出来(でき)ないんだけどな~?」 凛斗(りんと)はそう(つぶや)(くび)をひねっている。 「警察(けいさつ)()って()った(とき)、  設定(せってい)()えたんじゃないのか?」 白城(しらぎ)さんがそう()うと、 「あ~!そう()(こと)か!」 凛斗(りんと)納得(なっとく)したように()った。 「それじゃ~、()わりましたんで、  パスワードは解除(かいじょ)したままに、  設定(せってい)しときましたから、  何時(いつ)でも()れますからね~。」 そう()いながらノートパソコンを(はず)して、 ()()がる凛斗(りんと)。 「ありがとうございます。」 「ありがとうございます。」 囃音(はやね)さん(たち)が、 そう()って(あたま)()げた。 「ん?・・・このノートパソコンは?」 凛斗(りんと)足元(あしもと)のダンボールの(うえ)()いてある、 ノートパソコンを指差(ゆびさ)して()く。 「あ・・・、  (あに)事故(じこ)(まえ)に、  使(つか)ってた(もの)なんです。  さっき押入(おしい)れから()したんですよ。」 囃音(はやね)さんがそう説明(せつめい)してくれた。
/157ページ

最初のコメントを投稿しよう!

29人が本棚に入れています
本棚に追加