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とうとう蔵武建設の前まで来てしまった・・・。
守屋に後悔させる為に、
闘志を燃やしてここまで来たが、
いざ社屋を目の前にすると足が竦む。
ああ・・・、帰りたい・・・。
「それでは我々はカフェで待機してるからな・・・。
吉報が届くのを期待しておるぞ。」
そう言ってニヤケてる守屋の顔が、
消えかけた私の闘志の炎を、
再び燃え上がらせたっ！
そんな顔してられるのも今の内だからねっ！
「良いわカフェで待ってて。」
そう言い残して正面玄関に向かう私。
玄関の自動ドアまで後数メートルの所で、
玄関ホールから此方へ来る集団が見えたので、
邪魔にならないように柱の影に隠れて、
そっと顔だけ出して私は様子を窺った。
三人の白人男性に続き、
日本人のイケメン男性・・・。
新聞で見た蔵武建設の新社長さんだ！
確か会長さんのお孫さんだったはず。
一流大学を卒業後アメリカへ留学して、
そのままアメリカの建設会社へ入社。
戸繰社長が引責辞任したために、
アメリカから急遽呼び戻されて、
社長の席に就いたと新聞で読んだ。
まさに絵に描いたようなエリートサラブレッドだ！
その後ろから宝陽さんを筆頭に、
四人の美女達が続く・・・。
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