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「まあ良いですよ。
早いとこ御用件を言ってくれませんかね?」
あ、そうだった。
闇ルートの売人を紹介してもらわないと!
「あ、その前に聞いておかねえとな。
ところでアッシへの謝礼はどうするおつもりで?」
僕が聞こうとしたら、
望月さんが先にそう言った。
「謝礼・・・ですか?」
詩夜璃さんがそう聞くと、
「オイオイ・・・幼稚園児じゃあるめえし、
人に物を頼む時にゃあ、
それなりの謝礼を払うもんだろうが!」
謝礼・・・あ、お金か!
いくらくらいなんだろ?
二千円くらいかな?
「今そんなに持ち合わせが無いもので・・・。」
鏡ちゃんが小さな声でそう言うと、
「金の心配なら要らねえぞ。
良いバイト紹介してやるからな!」
望月さんはニコニコしながらそう言って、
スマホを取り出して操作して耳に当てた。
「おう俺だ・・・、
倉持ん所の現場で、
人足探してたろ?
二人居るから手配しとけ。
それから峰藤ん所のデリにな、
女一人連れてくからな、
それも手配しとけ。
そんでお前、
若い衆連れて迎えに来い。
蔵武の前のカフェまでな。
今すぐにな!」
通話が終わった望月さんは、
スマホをポケットに入れて僕達にこう言った。
「これで金の心配は無くなったぞ、
早いとこ用件を言いな。」
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