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「望月さん違いますよ!
買うんじゃ無くて教えてもらうんです。
筋弛緩剤とかの薬品を買ったのは、
どんな奴だったのかを!」
「あぁ?
筋弛緩剤だぁ~?」
「そうです!
それを買った奴が十三番目の魔女なんです!
僕等はソイツを見付けたいんです!」
真剣に熱っぽく言う東木。
興味本意で覚醒剤に手を出す、
バカじゃ無えのが判ってホッとしたが・・・、
十三番目の魔女だぁ~?
「最近・・・、
ガキ共の間じゃそんな遊びが流行ってんのか?
牙龍会じゃクスリ関係は御法度でな、
俺はそんな売してる奴ぁ~知らねえよ。
それに知ってて教えたとしても、
ソイツが客の素性まで知ってる訳無えだろが。」
「・・・そうなんですか?」
「そうだ。
コンビニのバイトは客の素性知らねえだろ?
それと同じ事なんだよ。
常習性の有る覚醒剤とかたぁ~違うんだよ。
筋弛緩剤とかなら一回切りの取引だ。
客の素性を抑えとく必要は無えんだよ。」
俺の答えを聞いた東木は、
気を落としたのか俯いて黙り込んでる。
「十三番目の魔女追っ掛ける暇有んなら、
女の尻でも追っ掛けてろよ。
そっちの方が余っ程為んなるぜ。
眠り姫事件の事なんかは、
黒手帳に任しときゃ良いんだよ。」
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