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イチモツは赤ん坊の頃、村の入口に捨てられていた。
村の者に見つけられたイチモツは、その後村長オフホワイトの家に引き取られ、我が子のように大事に育てられた。
イチモツという名は「大きく健康に育ちますように」という願いを込めてオフホワイトに付けられた。
村の皆から愛されて育ったイチモツは、幼き頃から村のために働くしっかり者だった。
イチモツ「ふぅ、これでしばらくは大丈夫かな」
収穫期を終えた畑を次の季節のために耕し直す。
余計な雑草を取り除き、肥料が畑にのみ栄養がいくようにする。
ひと仕事終えて、イチモツは帰路につこうとした。
その時、
???「グルルルルルルル・・・」
どこからともなく、聴いたことのない生物の鳴き声が聴こえた。
イチモツ「なんだ?このあたりには大きな獣はいないはずだけど・・・」
???「グルルルルルルル・・・」
威嚇するような鳴き声は次第に大きく、しかもこちらに徐々に近づいてくる。
イチモツ「くっ・・・」
静寂が鳴き声を引き立て、より一層恐怖を駆り立てる。
あたりを警戒して後ずさりするイチモツ。
ズルッ!
イチモツ「しまった!」
急な斜面に脚を滑らせてしまった。
イチモツ「う、うわああああああああああああ」
イチモツは山を滑り落ちていってしまった。
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