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「痛ぇ~」
目を覚ました相馬は周りを見回す。どこを見ても、白一色。この場所には見覚えがある。
ここは…………
「相馬。目が覚めたか。お前が気絶する前のこと、覚えてるか?」
「俺が鉄の塊に最大の重力魔法をかけたすぐ後までは覚えてる。
それから……」
相馬は生徒が言っていた最後の言葉を思い出した。
「そうだ!あいつはどうなったんだ?」
「あいつってあの生徒のことか?あそこだ。」
そう言って稲森はある場所を指した。
相馬がその場所を見ると、地面に横たわっている生徒とその両側にはジードとグラードもいた。
「おい。そいつは死んでいるのか?」
相馬は正当防衛とはいえ、最後のとどめは全力で魔法をかけたのだ。ダメージも相当なものだろう。
「いや、死んではいない。もうすぐで目を覚ますと思うよ。」
「あぁーもう。うるせーなぁ。静かにしろよ!」
「あ、生き返った。」
「死んでねーよ。かってに殺すな。あと俺は負けてねぇからな。」
生徒が相馬が話し合える(言い争える)ぐらいに回復したことを確認したジードとグラードはこの生徒についてを話し始めた。
「まず、彼の名前は、花井亮介だ。」
「えぇぇ。花井亮介ってあの神に捨てられたっていうやつか?」
「相馬。神に捨てられたっていうのは本当か?俺は一度も聞いたことないぞ。」
ジードとグラードが花井亮介という名前を出した瞬間、相馬は反応したが、稲森は知らないようできょとんとしている。
「ああ。本当だよ。理由までは俺も知らないがな。」
「そうなのか。ジード様、グラード様。理由を教えてもらえますか?」
「本当は教えるのはダメなんだけどね。」
要約するとこうらしい。
・魔力量を目をつけて、神が花井を選んだ。
・魔力の制御を教えてもらっていた。
・しかし、魔力を制御出来なかったので、捨てられた
「そういえば、お前……花井だっけ?これからはどこで生活するんだ?」
「ああ。それはね、稲森君。彼には、ここに住んでもらおうと思っているんだ。」
「「えぇー!?本当ですか?」」
思わず、稲森と相馬の声がシンクロする。
「こんなやつと過ごすなんて嫌だぁー」
「それはこちらも同じだ。お前とは過ごしたくない。」
「あぁ?やんのか?コラ。」
「ああ。上等だよ。」
まだまだ騒がしい日常が続きそうだ。
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