Chapter1

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   改めて部屋を借りたら、お金はいくらかかるだろう。てか、毎日海を渡らなきゃならないって嫌だな。大学生だから、そこまで毎日じゃないにしても、船はそんなに得意じゃないし。  その時、優しい声が頭の上を越えていった。 「町山さん、どうしたの?」    私の頭の上を越えていった、声の主。振り替えってみると、彼はそこにいた。  容姿端麗。  眉目秀麗。  顔を見た瞬間に、そんな四字熟語が思い浮かぶ。男の人だから、格好良いってなりそう。だけど、この人の顔は格好良いってよりも美しい。  まるで少女漫画に出てくる、完全無欠な王子さまキャラのよう。  切れ長の目に、吸い込まれてしまいそう。 「あっ……」  今、自分が置かれてる状況より。彼に見とれて、色々な事を忘れている程になっていた。  こんなにも、美しい男の人っているんだ……  声も、優しそうで素敵だったし。
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