4人が本棚に入れています
本棚に追加
「何だテメェ!?ガキが調子こいてっと殺すぞ!」
そう言う一君の脅しにも、一切表情を変えないで、冷たい目で睨んできた。
「こら!ガキ!」
男の子の態度に余計腹が立ったのか、そう言って一君が男の子の胸ぐらを掴んだ時だった。
「…俺はどけって言ったんだ。」
と…言ったと思うと、いきなり男の子は一君を殴りつけた。
「がっ!」
ヨロヨロと…一君が後ろによろめくが…一君の方が体格が良い。
すぐに体勢を立て直して、一君は男の子に襲い掛かった。
「このガキ!ぶっ殺す!」
ヤバい!
男の子が殺されかねない!
そう思って、すぐに助けを呼ぼうとしたのだが、そんな暇は無かった。
男の子は、怒り狂う一君の拳をヒョイっとかわすと、そのまま一君の髪の毛を掴んで、足を掛け、地面に一君を顔面から叩き付けた。
「ぶぐっ!」
と…一君は、何かが潰れたような声を出すと、そのまま【ビクンッビクンッ】と痙攣して失神してしまった。
「一君!?ちょっと!アンタ!ヤバいよ!一君は、この辺りじゃ顔なんだから!早く逃げないと!」
状況的に助けられた形になったが、一君にこんな真似して、ただで済む筈が無い。
最初のコメントを投稿しよう!