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「夢!?夢ですか!?」
今後、付喪神と話す機会なんてないであろう私は食いついた。
『……はい……タンクに描かれている翼のマーク……空を飛ぶ象徴ですから、いつか空を飛びたいと思いました……それが叶ったのです……』
壮大すぎる夢だ……。というか空を飛んだ??
『さぁ、キョウ、リュウ……私と一緒に参りましょう……』
キョウ君とリュウ君は号泣だ。……え!?
『仮にも付喪神という、神という名を持つ私の最後の力です……一番輝いていた時の姿になりましょう……』
なんと付喪神はアップハンドルの絞りハン、黒地に白ラインの三段シートにエビテール、それにロケットカール、さらに切断マフラー……ふと横を見ると、キョウ君は坊主の鬼ゾリに白い特攻服に変わり、リュウ君は……そのままだった……。
『伝説のキョウさんだ!!』
『おぅ!行こうぜ!ピリオドの向こうへ!!』
二人は族車仕様のCBXに跨り、空へと走り抜けて行った……しかも某ネズミのマーチのコールを響かせて……
「うるせーし、もったいねぇーーー!!」
つい素で叫んでしまった……。余談だが、この時のコール音は歴代の不安斗夢メンバー全員に聞こえたらしく、伝説の男がまた伝説を作ったと大変騒がれた。
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