連続死～第二部～

９・最初の男、タク

ハッシーは私を見ると話し始めた。

『カー……鉄の塊が僕にぶつかって、僕は上に弾き飛ばされたカー……ぶつかった時に僕は死んだけど、体から抜けた僕は見ていたカー……。
上まで飛んだ僕は、今度は頭を下にして落ちたカー……ただ、頭を下にしていたから、僕のクチバシが子供の頭に刺さったカー……そのあと母親に人がぶつかった衝撃で、僕は草むらに飛んでいったカー……』

全ての謎が解けた！あのヤンママが騒いだのは、事故を見たのと赤ちゃんの頭にハッシーが刺さったからだったのか！
生まれたばかりの赤ん坊は、頭蓋骨がまだ発達していなくて柔らかいのだ！
そしてハッシーのクチバシは細めで鋭い！

「ハッシー、ありがとう。ではタク君と一緒に成仏してください」

私が告げると、あのシーンとは逆で雷が空に向かうようにタク君達は空に向かっていった。