辞世

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吉継は再び目を閉じ、懐刀を握った手に力を込める。 知ってはいたが、力も満足に入らぬ有り様に、ふ、と自嘲気味な溜め息がこぼれた。 さて。と、鞘から刀を抜く。 この期に及んでなお、沸き上がってくるこの感情は。
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