0人が本棚に入れています
本棚に追加
「あれ?梨音、泣いてるの?」
「違うよ、雨で目に入っただけだから」
「そう、ならいいんだけど。もし何かあったら遠慮なく話してね」
「えっ」
「時々、悲しそうな顔してる時があるから」
一瞬、美結から見抜かれたと思い、ドキリとした
彼女の優しさが身にしみる
「・・・心配してくれてありがとう。今はまだ無理だけど近いうちに話、聞いてくれる?」
「もちろん!友達じゃないの」
「本当に美結がいてくれてよかった。なんだか急に元気が出てきた!頑張ろ私!」
「急に大声出してびっくりした。でも、そのくらい元気があった方が梨音らしくていいよ」
「・・・ありがとう」
雨がしきりに降る中、お互い笑い合いながら帰り道を急いだ
今流している涙が、雨の雫とともに流れ落ちてくのを感じても、私は笑顔のままでいようと決めた
最初のコメントを投稿しよう!