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・No side・
「・・・何!?梓がいなくなっただと!?風紀であるてめぇが着いていながら、何で梓を見失った!!」
『すみません。トイレに行く数分の間なら大丈夫だと思って油断しました。これは俺の落ち度です。』
「御託はいらねぇ。・・・何が何でも梓を見つけ出せ。」
『はい。』
光からの電話を切った怜はちっと舌打ちをする。
真紘が襲撃されてから、悠馬の狙いである梓を1人にしないように生徒会と風紀委員会で見張っていたのに、たった数分の間が全てを壊してしまった。
その数分の隙を作った光にも、梓の傍にいて護ってやれなかった自分にも、怜はイラついていたのだ。
だが、こんなとこで立ち止まる怜ではない。
すぐさま生徒会メンバーに連絡を入れ、梓がいなくなったことを伝える。
そして、脳内に普段人目につかない場所を思い浮かべ、梓がいそうな場所を絞り込んでいった。
「ここから1番近いのは・・・第3理科室か。」
怜は深呼吸を1つして、第3理科室へと急いだ。
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