第二章 すずらん return of happiness(再び幸せが訪れる)

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 そう言って立ち上がった美月だったが、思いのほか足の感覚が無かったらしい。 「きゃぁっ!」  と情けない悲鳴を上げてあろうことか、遼佑の上に倒れてしまった。 「ごめんなさい!」  お姫様抱っこ状態で、目の前には遼佑の顔がある。何も言わない遼佑と美月は、見つめ合ってしまった。 静かに遼佑の顔が近づく。 美月は反射的に目を瞑った。 「足、大丈夫? トイレ我慢してるんでしょう?」  遼佑はそう言うと、意地悪に笑った。 「ごめんなさい!」     
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