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と言ってガッツポーズを取った。遼佑はニコニコと微笑みながら「うん」と頷いた。
「今、下着はつけていないよね」
遼佑の言葉に、美月はドキリとした。人物は書かないと言っていた遼佑が、急に美月を書きたいと思ってくれたことが女性としても嬉しかった。だからその気持ちには答えたい。しかし、まだ知り合ったばかりの男性の前で、肌を出すことには抵抗があった。顔が熱くなっていく。それを見透かされないように、美月は下を向いてただ「はい」とだけ答えた。
「背中をスケッチさせて欲しい」
美月は少しホッとしていた。後ろ姿なら赤くなった顔も隠すことができる。
「わかりました・・・」
美月はソファーで、後ろを向いて座り直した。
「じゃあ、脱いでくれるかな」
遼佑の言葉に美月はハッとした。背中だけとはいえ服を脱ぐのだから。鼓動が高くなり、美月は顔が更に火照り出すのを感じていた。躊躇していると思われると遼佑に申し訳ないと、美月はカーディガンをそろりと脱いだ。シャツのボタンに手をかけて、全て外すか悩んだ。
「あの、シャツも全部ですか?」
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