第三章 カラー feminine modesty(乙女のしとやかさ)

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そして美月がショーツをつけようとした時、違和感を感じた。ヌルりとしたものの感触がある。いつの間にか出ていたそれに、美月は自身で驚いていた。そして、美月はお尻の下に敷いてくれたクッションに、美月から出たものが付いてしまっていないだろうかと不安になる。急いで部屋に行けば、遼佑に見つかる前に処置できるかもしれないと、美月は急いで着替えを済ませた。  美月が部屋に行くと、少し開いた扉の間から、書斎の椅子に座って後ろを向く遼佑が見えた。手には美月が座っていたクッションが握られている。美月がなんて声を掛けたらいいかと戸惑っていると、遼佑がそのクッションに顔を近づけてそっと匂いを嗅いだ。 そして今度は吸い込むように大きく息を吸うと、そのクッションに顔を埋めた。美月は自分が汚してしまったものを愛おし気に扱う遼佑を見てしまった。目を離したくても離せず、そっとそこにキスをする遼佑を、美月はただ見つめていた。
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