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第3章 奴隷契約
「率直に 伺います。僕と 奴隷契約を結んでいただけませんか?」
飲もうとした アイスコーヒーを 落としそうになる。
構わず彼が 話しを続ける
「貴女が ここに来てくれたということは、先日の話しを受け入れるてくれたと考えていいんですよね?」
私は、下を向いたまま うなずいた…
「よかった… 全く初めてですか?」
静かに うなずく
「今から 場所を 移してもいい?」
「はい…」
喫茶店のBGMに かき消されてしまうくらいの小さな声で 私は 応えた。
彼のクルマの助手席に、乗り込む ほのかなムスクの香り 運転席に乗り込みエンジンをかけると 彼は 私の方へ身体を向ける
「契約の話は 着いてからでも いいですか?」
私が静かにうなずくと 車が走り出した。
結婚をして どれくらい とか 仕事の話とか 車内での会話は 他愛もない話ばかりで 私の緊張で 固まっていた心が自然と解けていった
昼間のラブホテル街は、なんだが 殺伐としている
一軒のホテルの駐車場に 車を駐車した。
「ホテルなんて 何年ぶりかな」
エントランスを歩きながら つぶやくと 彼が グッと肩を抱き寄せ
「これから いっぱい来る事になるかもね」
と 囁いた。
部屋に入りソファーに 並んで腰を下ろす。
「あの…契約って?」恐る恐る聞いてみる
契約の内容は
1.ご主人様の言う事に従う事
2.プレイ中は、現実を忘れる
3.お互いの私生活に干渉しない
構えていた割に 単純で 拍子抜けしてしまったが、これから行われる事に 期待と不安が入り混じった。
「さあ、始めようか」
彼の口調と眼つきが変わる
「ここで 見ててあげるから 服を脱いでごらん?」
言われた通り 服を脱ぎ 下着だけの姿になる
「美しいよ… じゃあ そのままそこに座って 足を開いてごらん?」
身体中が 熱くなる 床に座りこみ 脚を開いた
彼が ソファーから 立ち上がり そばにきて 見下ろす
髪に触れ 首すじに 優しく息を吹きかけ微笑みを浮かべる。私の背筋に電気が走った。
「どうした もう 濡れているのか?」
ホテルに着く前とは、まるで違う冷たい口調 鼓動が激しくなる。
「もう 濡れているのか?」
黙ってうなずく
「聞こえない もう 濡れているのかと聞いている」顎をグッと引き上げられ 彼と目が合う
「は、はい」
そう返事するのが やっとだった
「はい、ご主人様 だろ?」
髪を鷲掴みにされる
「はい ご主人様…」
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