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そして、一ヶ月前のあの日。あの日はいつもとは違った。
遠藤ヤマトが、朝田ハルキの耳元に囁いたのだ。
「エイコが、久々にあのときみたいに三人でしたいって言うんだよ。ハルキ、今夜これから用事とか無かったら付き合えよ」
振り返った。
エイコの後ろ姿を見た。
短いスカートは下着が見えそうだった。ストッキングを履いていない素足が、ネオンを受けて猥褻な光を放っている。
朝田ハルキは中学のある一時期、エイコに対して恋心を抱いていた。
しかし、それも、今は遠い昔だった。
初対面の珍しい女ならともかく、見慣れたエイコが相手だ。それほど気は進まない。とは言え、断固として拒否しなければならない理由も思い当たらなかった。
夜風に当たりながらエイコの太ももを見ていたら、その弾力性に飛んだ肉感を、久しぶりに味わいたいような気分にもなった。
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