発端

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殺される。 あの異様な姿をしたアジア系の外国人も、裏社会の人物あるいはその関係者に違いないはずだ。 彼らは必ず彼らなりの落とし前を、即ち代償を求めてくるはずだった。 金で許してくれるのか。 あり得ない。 金で解決するにしても、無くしたブツの代金と迷惑料三人分として合計五億円ぐらいは必要になるんじゃなかろうか。 そんな金、どこにある。 三人揃って連携し、毎日ホモやハゲオヤジ達を相手に援交しまくったとしても、そんな天文学的な金額など、とてもとても用意出来るわけがない。 最終手段として、闇医者に自分達の内臓を売るにしても、腎臓一個もぎ取ったぐらいではたいした金額にもならないと聞いた。 こうなってしまったからには、初めから何も無かったようにしらばっくれて逃げるしかなかった。
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