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・・・・・・サヴィは何歳なのかなあ。
結婚は、していないよね。
恋人はいるのかな。
「や、でもいたらこの家もこんなになってないだろうし。じゃあいないのかな」
「何がだ?」
「う、ううん。何でもない!」
ああ、ヤバイなあ。
サヴィとは今日だけの付き合いなのに。
帰ったら会えない人なのに。
どんどんサヴィに惹かれている。
ヤバイよね、気にしないようにしなくちゃ。
「ええと。そろそろ鍋を火にかけようかな!」
「ああ、そうだな」
今は料理に集中! と自分に言い聞かせて、私は鍋に水を入れた。
これに野菜を入れて、と。
「サヴィ。火はどうやってつけるの?」
「それは火石を使う。だが」
「だが?」
「・・・・・・昨日壊れたままだ」
「あらら」
サヴィは片手を宙に差し出すと、何ごとかをつぶやいた。
「だから、コイツの力を借りる」
片手が光り、赤色の何かが現れる。
それは、片手に乗る大きさの・・・・・・。
「トカゲ?」
トカゲだった。
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