告白、again

2/9
前へ
/9ページ
次へ
返信をしたあと、自己嫌悪の波が一気に押し寄せてきた。 私って最低だ。 もう、今度の日曜で最後にしよう。こんなの祐也に対して申し訳なさすぎる。 ちゃんと、正直に告白しよう――。 ※ 日曜日。 空は青く、澄み渡り。 なんて、校歌に出てくるようなフレーズ。 青さが、眩しさが、痛い。 お天道様に顔向けできないってこういうことだね、おばあちゃん。 「はぁ」 あ、ため息つくと幸せが逃げていくんだっけ。これはお母さんが言ってたことか。 気持ちとはうらはらに、サーモンピンクのワンピースに袖を通した。 黒い服も好きだけど、今日着たら重さに耐えられない。 せめて服装だけでも明るく。 「美千華、気合い入ってんじゃん。デート?」 「え、うんまぁ……」 私の引きつり笑いにお姉ちゃんはすかさず反応する。 「なんか全然楽しそうじゃないんだけど。倦怠期?」 「うるさいなぁ。行ってくる!」 これ以上色々感づかれたくなくて、予定より早めに家を出た。 待ち合わせの駅に到着すると、約束の時間まで15分あるにも関わらず、祐也はそこにいた。 いつもはほぼぴったりに来るほうなのに……。 「おはよ。早いね」 「そっちだって」 なんだろう。この違和感。今日は、祐也のほうがよそよそしい――。     
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

33人が本棚に入れています
本棚に追加