神的な女神的なリブルエチェベリカと俺

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「こんなところで倒れられるのなんて迷惑なんですけど、ちょっとあんた、もう傷は治ってるはずなんですけど」  またものすごい爆音がこだましてくる。  少し眉を顰めながら声の主の方を見やると、まず白くて大きな足が目に飛び込んできた。その足は、前へ後ろへと、行ったり来たりして、男の方に風を送っていた。大声と大きな足の持ち主を見るために男は、見上げる必要があった。そこには巨大な何かに座りながら、白い肌で黒髪の、露出が多い華美な服を身に纏った女が、無造作に投げ出された大きな足をぶらつかせていた。  男は『傷を治した』と言った巨大な女がどのような存在なのか気になったが、先に辺りを見回し、自分の状況を確認してみる。男の視界には、黒い風景が広がり、明かりがポツポツと、浮かび上がってるだけの空間の中に、自分とその巨大な女しか人としての形状があるものは確認できなかった。     男は意識が大分はっきりしてきたので、手に拳を作り力を込めてみたり、飛び上がったりして、先程まで傷んで全く動かすことが出来なかった、自分の体の操作を、確かめる作業をした。 「あたしの寝室に潜り込むなんていい度胸ね!」     
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