神的な女神的なリブルエチェベリカと俺

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 大きな声で言葉をどんどんと投げかけてくる巨大な女。男は寝室と言われたことで、女が腰かけているものが巨大なベッドだと気づく、ちょっとした砦くらいのでかさだった。その間に、男は体に力が戻っているのを確認できた。 「ちょっとあんた聞いてるのー!」  今まで一番大きな声、たまらず男は耳を塞ぐ、周りに見えた明かりは蝋燭のそれだったらしく、黒い空間の中で激しく揺らめいた。大きな音の振動で心臓の鼓動がおかしくなる。 巨大な女の身長に比例する声のでかさが男の脅威ではあったが、声がでかいだけで男に危害を加える様子はなさそうであり、傷も癒してもらったようなので、男は「聞こえてるよ! もっと小さく喋ってくれ、喋るだけで、心臓が止まりそうになる」と言った。  よわっちいわね、ボソッと小声で言っているようだが、ばっちり男の耳には聞こえる。 女は喉に手をあて、さすり首を捻る。これくらいかしら、自分の首を触るだけで、その巨大な女は、自分の声の音量を調節出来るらしく、大分さっきより小さくなった。 「あなたなんでこんなところにいるのよ」その一言を改めて聞いた瞬間、男は色々なことを思い出した。そうだった、俺は魔王に……  男の名前は、トウゴ、こことは違う世界で勇者をやっていた。     
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