第一章 Chromatic Star

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この人の後ろ盾が無ければ事業の拡大も社屋も移転できなかっただろう。 妻も良い女だ。順風満帆とは正にこの事であろう。 「僕も遼君…いやぁ失敬! …高城君の頑張りを皆に知って貰いたくてなぁ」 身内のみの場では俺は名前で呼ばれている。俺も社長ではなくお義父さんと呼んでいる。 本当にかわいがってもらえて、この人には感謝しかない。 「恐縮です、社長。また妻と来週、ご挨拶に伺います」 身内話も交えつつ会話をしていると朝倉のプレゼンも終え、拍手を受けている。 「そういえば、今発表していたコ。初めて見る顔だね。」 話は舞の方へ飛び火する 「社長が秘書くらい付けなさいって言うものですから…。 去年、新卒で採用した秘書です。 実務に同行させていたので挨拶が遅くなりすいませんでした」 妻と結婚して少し経った頃、「スケジュール管理や雑務等を振れる秘書を雇いなさい」とお義父さんに言われてしまった。
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