第三章 Word of Command

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「遅くなりましたぁ!...社長、どうでしたか?」 多少呼吸の浅い舞が戻ってくる。 軽く切らした息の間に、猫の様な笑顔を魅せ評価を聞いてくる。 時折見せるこの ”猫顔” にゾクっとSっ気が疼く。 顔を火照らせ、やり切った表情に淫らな感情を抱く… (いや、よそう。お義父さんの前だし、やっとここまで来たのだ。) チェイサーを軽く口に含んだ後 「あぁ、悪くなかったな、朝倉。」 疼きを悟られないように少し素っ気ない返事をする俺。 すると間髪入れずにお義父さんが割って入ってくる。 「高城君!もっと労ってやらなきゃダメだぞ! …まったく、仕事は出来ても社員への労いを忘れてはいけないよ。」 お義父さんが俺に注意する。俺はバツの悪そうな苦笑いをしてただろう。 やっぱり仕事だけしていたいものだな。 接待だ会合だ挨拶だ等、ノイズに聞こえる。 最近ではそんなのばっかりだが、俺本来の気質としては職人よりなのだろう。 などとぼんやり考えていたら舞が返事をする。
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