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「お気遣い、ありがとうございます!
...私、社長のそういうの慣れっ子なので大丈夫ですっ!
むしろかなり褒めてくれてると思ってるのでっ!」
俺を擁護するようにお義父さんに話し始める。
(おいおい…、なに俺を理解してるみたいに言ってんだ?…いらん誤解されるだろうが…)
俺の妻のお父さんにあたるこの人に女の影など微塵も感じさせたくないのである。
「朝倉、…こちらの方はこのグループの社長で俺の義理のお義父さんな。」
目を見開いて誰が見ても驚き捲ってる表情をする舞。
「ご、ごめんなさいっ!...社長のお義父様とは知らず、失礼致しましたっ!」
半泣き気味に何度も頭を下げる。
恰幅の良いダブルスーツを着た男性。グループに入ったとはいえ、組織図で言えば一番下に位置するうちの会社が本体の社長と接するなど皆無で、まさに雲の上の存在である。
舞もその辺は理解していたのだろう。社内報やHP上でしか拝見する機会のない人物が目の前にいる。
「そんなに失礼な事されてないから頭を上げなさい。
...それより、とても良いプレゼンでしたね。
堂々していて、テンポも良く、何より声が通っていた。」
なんだなんだ?...大絶賛じゃないか?
今度は俺が驚いてしまっている。
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