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「!!?…しゃ、社長…?」
肩に入る指の力強さに空気が変わったのを察知した。
…心臓がバクバク鳴り始める…
「い、痛いです…。…どうかしました…?」
背中に社長の親指がグっと食い込む。
直立したまま背筋が伸びる私。
トクントクン鼓動が早まってくる。
…お願い…
…今日だけは何もしないで…
今日という日を汚されたくなかった。
しかし...
私の願いは無残にも砕け散る言葉を言われてしまう。
「フッ…、ずいぶんと評判よかったな、〇〇〇〇」
背筋に冷たいナイフがなぞられた感じがした。
目を見開き、直ぐに涙目になってしまう私。
トラウマが顔を出す。
決して開けてはいけない私のパンドラの箱の鍵をこの人は持っている。
「い、いやっ…、そんな呼び方しないでください…」
バクバクバクバク、心臓が破裂しそうな程高鳴る。
過呼吸気味に息を上げる私。
…これ以上は止めて…お願い…
「ご褒美をやる、って言ってるんだよ、〇〇〇〇」
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