第1章:突然の告白

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「照れてる顔も、すっごく可愛い」 「やっ、さっきからどうしたんだよ、もう」  握りしめられてる手から伝わってくる、竜馬くんの体温。さっきからすごく熱いな。外が蒸し暑いせいだろうか? まるで穂高さんの手のようだ。 「あのねアキさん、ちょっと確認したいことがあるんだけど……」 「確認したいこと?」 「そう。かなり前の話なんだけどさ、アキさんがバイトあがる前に、よく来てたお客さんいたよね? 赤い車に乗ってる人」  竜馬くんの言葉に、胸がドクンと強く打った。それを合図に、どんどん駆け出すように早さが増していく。 「その人の車に乗って帰ってる姿、見たから。その……偶然キスしてるとこも」 「え――」 「ソイツと付き合ってるのかな?」  心臓が耳元で鳴り響くように、バクバクした音が聞こえてきた。  どうしよう、友達に知られてしまった――しかもキスしてるトコまで、見られていたなんて。注意してたのに、それなのに、どうして……。  ゆっきーがリーマンと付き合ってるって知ったときは、自分と同じだという安心感から偏見なんてなかったけど、竜馬くんは違う。  息を飲んだまま固まってしまった俺をじっと見つめ、空いてる手で頭を撫でてくれた。宥めるように何度も。
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