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かさりと音を立てて秋弥は真琴に手渡した。黒色の封筒に回りが赤で囲まれて差出人の名前はなく自分の名前が金色で書かれている封筒だった。真琴は怪しそうな封筒に顔をしかめて見たが横から秋弥が心配そうな顔をしてみるので慌てて秋弥へ向けて笑った。秋弥はそれを見て心配そうな顔はやめて真琴に可愛い笑顔を向けた。
「まーちゃん!今日は僕もお料理手伝うから期待しててね!」
「あぁ、楽しみにしているよ」
真琴はそう言うと秋弥と手を繋ぎリビングで既に晩御飯用の材料を確認しているであろう母の元へ行った。
「あら、真琴お帰りなさい」
「母さんただいま、今日は何を作るんだ?」
「うふふ、内緒よねー秋ちゃん」
「うんっ!内緒内緒!」
母の恭子は朗らかな笑顔を浮かべながら秋弥とそう言った。真琴はそれを見て笑いながら
「はいはい、分かったよ」
と、言って今から晩御飯を作る二人を見て自室に戻っていった。
「・・・・・・誰からなんだろう」
真琴は自室に戻り着替えると机に手紙を置き椅子に腰掛けてそれを見ていた。差出人の名前はない。自分の名前だけがかかれた怪しすぎる封筒・・・・これは開けるしかないだろう。真琴はそう思うと、封を開けて手紙を読んだ。
親愛なる七城真琴さんへ
私はレンゴク
僕は地獄
私はシンエン
僕は闇
私はレンゾクサツジンキ
僕は殺人鬼
私は君を知っている
僕は全てを知っている
さぁ、もうややこしいことは抜きにして
今夜0時に〈あの〉川の方で待つよ。
あの川はひとっこひとりとして通らないからね。
ねぇ、親愛なる七城真琴さん?
殺人鬼より
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