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第2話 恐怖
「……あんた、………何言ってるんだ」
真琴は信じられないものを見るような眼で霧幻狂魁を見た。義父を殺したのは霧幻狂魁だったはずだ、胸に刃物を突き立て目の下に裂傷ができていた。それなのにだ真琴は冷や汗をかきながら目の前の霧幻狂魁を見ていた。霧幻狂魁はくつくつ笑いながら
「君が殺した、だって死因は・・・出血多量だろう?」
「何を・・・言っているんだ・・・そんなので俺だって言う証拠は・・・・」
「私はいつも殺すときは〈必ず心臓に刺して殺しているんだ〉なのに、〈出血多量で死ぬのはあり得ない〉んだ。」
「そんなの、その時はたまたま、心臓に突き立てずに外したんじゃ・・・」
真琴がそこまで言うと霧幻狂魁は溜め息をついて見せた。
「はぁ・・・七城真琴さん心臓の回りを覆っているものはなんだと思うんだい?」
「・・・・そんなの骨だろう?」
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