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「此処は夢・・・何ですか?夢幻と言うことは」
「夢と言えば夢だけど此処は殺した相手の深層心理の世界…監獄のような檻のようなね。分かりやすく簡単に言えば相手の心の中にいるんだよ私や真琴ちゃんはね。そう言うことで嘘なんてつかないよ」
「そんなことがあるんですか・・?」
今の説明を聞いても正直実感がわかなかった。が、でもそうなんだろう狂魁さんが言うには。何故か狂魁さんの言うことはと言うより俺には〈嘘をつかない気がして〉さ。――・・・何でだろ?
「あるとも。オカルト的な霊魂やあの世の世界とかのお話だからね。・・・真琴ちゃんあちらを見てごらん」
霧幻狂魁が指差した方向を見ると
「何なんだよこれ!?」
見ると向こうに俺の家に似た家が建っててその道中に人ではない何かが徘徊していた。理科室にあるような骨格標本とそっくりな化け物だった。
「あれは、君の義父、片桐興毅が生み出した存在さ。あれに殺られれば現実でも死んでしまうとても危険な奴等なんだ。時に真琴ちゃん、ナイフとかの刃物類は持っているかい?」
「えぇ、持っていますけど・・・」
そう言うと真琴は折り畳み式ナイフを取り出した。とても切れ味がよさそうな鈍色の煌めきと鋭さだ。
「それは、片桐興毅を殺したときのものかな?」
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