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「わ…」
ピペの体が、衝撃で軽く宙に浮いた。
巨大なしっぽは、地面のあたりで右に左にと動く。
そして、その向こうに、おそらくは体と頭があるはずだ。
ピペは、思わず唾を飲んだ。
草の間から、寝そべっていた体を起こすかのように、大きな姿がせりあがってくる。
見た感じは、大きなトカゲだ。
色は緑がかっている。
特徴的なのは、革でできているような、輪っかをつけていることだろう。
つまり、知性があるか、知性のある生き物と暮らしているか、暮らしていたか。
つまり、野生の生きものではないということだ。
ピペのいるほうを、ちらっと振りむいて、そいつは、声をあげた。
「ワンッ」
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