ピペがタマゴを拾ったこと

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 交渉は成立し、ピペは、ディグが乗っていたボートにタマゴを乗せてもらって、村へと持ち帰った。  また、草の台座に乗せて、家に引いて帰る間にも、どんどん村のみんなが出てきて、手伝ってくれる。もう、ほとんど力はいらない。 「おひろめは、今晩するよー。  手伝ってね」  ピペは声をかける。 「タマゴはやっぱり、新鮮なうちだもんな」 「よしよし、今晩は、みんなで村の広場に集合だ」 「たきぎ集めとく」 「フライパンは家のも出すよ」  いろんな声がかかって、その全部がピペを祝福しているようで、ピペは、一人前として認められたと、嬉しくてたまらなかった。
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