白い子ども部屋と黒い子ども部屋

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 現在の教育というのは、生まれたときから始まります。 もしあなたが、白の子ども部屋で育ったのなら、あなたは自らのお子さんを、自らと同じように白の部屋で育てたいことでしょう。 逆に黒の子ども部屋で育ったダンナさんは、あなたの一人息子を黒い部屋の環境に慣れさせてあげたいと言い出すでしょう。   もしお子さんが、長男長女のちょうど男の子ひとり女の子ひとりというご家庭でしたら、黒い部屋で育ったお父さんは娘さんに黒い部屋を、白い部屋で育ったお母さんは息子さんに白い部屋を勧めるに違いありません。 けれどもごくまれに、黒い部屋で育ったお父さんが子どもたちは全員白い部屋で育てるべきだ、と主張するかもしれませんし、黒の部屋で育つことのなかったお母さんが黒の部屋に憧れて、子ども部屋をそっくり黒く塗り(つぶ)すこともあるかもしれません。
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